私達歯科医師は、いつも新しい技術や情報を取り入れ絶え間なくアップデートすることが必要です。
ですから毎日のように講演やセミナーがあちこちで開催され、多くの先生が勉強をし、交流して様々な情報交換をするというのが当たり前の日常でした。
私自身も自分の専門分野でお話をさせて頂く機会も多くなり、皆さんと勉強できることがとても楽しい時間でした。
それが、コロナの影響で今年の2月くらいからパタッと途絶えてしまいました。
私も3,4,5月に予定していた講演やプライベートセミナーはすべてキャンセルとなり、自分としてもなにか物足りないような自粛の毎日を過ごしていました。
ただ、勉強をしたいというやる気に満ち溢れた歯科医師は本当にたくさんいます。
4月くらいから、なんとか勉強の場をつくろうという試みで、オンラインによる講演がどんどん増えてきました。
オンライン講演は、行う方も見る方もある程度の機材や設備が必要になりますが、それさえクリアしてしまうと今までリアル講演とは違う非常に有益なものであると言うことがわかってきました。
今まで講演を聞いたりセミナーに参加するために、前日から泊まりで出かけたりと遠方だと移動だけでも大変です。
それが、オンライン講演では全国各地どこにいても、同じ講演を皆同時に見ることができます。
もちろん、3密を避けるということにおいても非常に有効だと思います。
私もオンライン講演のご依頼を非常に多く頂くようになり、講演活動も徐々にではありますが再開しています。
今日ご紹介するのは、6月に行われた私の専門分野の根管治療の講演です。
「日米歯内療法専門医4人が語る Retreatment 〜難症例へのアプローチ〜」と題し、コロナの影響で勉強の機会が少なくなっている現状を少しでも改善していくために企画されたチャリティー講演です。
企画してくれたのは私が根管治療を学んだ東京医科歯科大学歯髄生物学教室の同期である三鷹市開業の瀧本晃陽先生です。
そして、同医局の先輩である広島の吉岡俊彦先生、アメリカテキサスのエルパソで歯内療法専門医をされている遠藤祐人先生というオンラインならではの演者が揃いました。
また、事前の登録で899人、実際の参加者が600人程と、今までリアル講演では考えられない多くの先生にご参加頂きました。
この人数には本当に驚きましたし、歯科医師が皆、勉強の機会を本当に求めているのだということを感じました。
講演内容は、感染した根の治療「感染根管治療」の中の治りにくい非常に治療が難しい歯を、どのように残していくかを4人の演者がそれぞれの考えをお話しました。
オンライン講演は、誰もいないクリニックで画面に向かって黙々と話していくため、ペースがつかみにくく非常に難しいのですが、徐々に慣れてきました。
以下のページにも講演内容が紹介されています。
https://www.ishiyaku.co.jp/dentweb/news/article.aspx?AID=4448
講演後の楽しい懇親会はできませんが、オンライン講演はこれからも増えていくものと思います。
自分もまた勉強のモチベーションを高め、更にアップデートしていきたいと思います。