歯の神経に達するような非常に深い虫歯がある、歯が折れてしまった、過去に神経を抜いたところが膿んできた、などの様々な理由で、歯の神経を除去したり、再度神経の治療をすることを、歯の根の治療「根管治療」と呼びます。
根管治療はビルで例えると、一番重要な基礎工事にあたります。どんなに綺麗な歯をいれても基礎工事がきちんとできていなければ、将来痛みや再発を起こし、やり直しになってしまいます。
長く安定した歯の状態を保つために、根管治療はとても重要な治療だと私は考えています。
しかし、歯の根の中は真っ直ぐな穴ではありません。あちこちに分岐があり、空間があり、入り組んだ、とても複雑な形をしています。
そして、歯はとても小さく、奥歯に行くほど光が届かない暗い根の中を治療しなければいけません。根管治療はとても地味な治療に見えますが、様々な歯の知識を必要とする非常に「難しい」歯科治療なのです。
このような背景から、従来の根の治療は裸眼で行い、術者の経験や勘だよりの「見えない・わからない」治療になってしまう部分がありました。
しかし、それでは長く安定した治療の成功を得ることは非常に困難です。そこで、この20年間ほどで根管治療はその問題を解決するべく、非常に大きな進化を遂げたのです。
それが、マイクロスコープと歯科用CTの登場です。
マイクロスコープは、1900年代くらいから脳外科、眼科領域への適用に始まり、徐々に歯科治療に応用され始めました。
マイクロスコープを使用することで術者が見たい小さな歯の根の中に光を通すことができ、さらに20倍以上の拡大した視野の中で歯の中の状況を手に取るように把握し、拡大画像を見ながら直接治療を行うことができます。
そうすることで従来は全く見ることのできなかった、"根の先の穴がどうなっているのか"、"そこに汚れはまだ残っているのだろか"、"取り残した汚れ"、"腐ってしまった神経のカスがないか"、といったことを鮮明に見ることができるようになりました。
マイクロスコープの登場は、根管治療に革命をもたらしたと言っても過言ではありません。鮮明な画像、光を届かせる技術は、治療を大きく変えました。
患者様の中でも興味がある方は、ぜひ当院で歯の模型を使ってお見せしますのでマイクロスコープを体験していただきたいです。その鮮明な画像に感動して頂けると思います。
ただマイクロスコープで見えているだけでは、まだ完全とは言えません。マイクロスコープで大きく拡大して鮮明に歯の中を見ることができても、"根の曲がった先に何があるか"、"この壁の向こうに見つかっていない汚れがあるのかどうか"などは、想像するしかありません。
拡大して精密に治療できるからといって闇雲に穴を開けるようなことがあっては、歯は弱まりますし、場合によっては重篤なダメージになってしまう可能性もあります。
そこで、術前に歯科用のCTを撮影します。
CTは2次元の世界だったレントゲンと違い、ある一定の領域を立体的にあらゆる方向から見ることが可能です。
"これから治療する歯の周りの骨の状態はどうなんだろう"、"治療している歯にはまだ見えていない汚れが残ってはいないのだろうか"、"この壁の先に問題がありそうだけど、そこを攻めてみてもいいのだろう"。
このような想像でしかなかった多くの疑問を詳細な画像とともに解決してくれる、もしくは大きなヒントを与えてくれる非常に有用なツールです。つまり言い換えると、歯科用CTは治療前に複雑な根の中の「地図」を手に入れる事ができるツールなのです。
特にレントゲンでは見ることが不可能だった歯の水平的な断面図は根管治療に絶大な情報を与えてくれるのです。
このマイクロスコープ、歯科用CTを両方使って複雑な根の中を治療することで、今までわからなかった問題や見えなかった感染源に対してアプローチすることが可能となり、根の治療が「見える、わかる」治療になるのです。
隠れたまだ見つかっていない根の管があります。 | ここに小さな入口が見えます。マイクロスコープで慎重に入口を開けていきます。 | 隠れた根の管を安全に発見し治療することができました。 |
一方で、最新機材が揃っていればそれだけで、根管治療が成功するわけではありません。
治療している歯に新たな菌を入れない、可能な限り無菌的な環境で行うことが最も重要です。そのためにはラバーダムという、歯にゴムのシートをかけ、お口の中と治療する歯を隔離する治療法が必要です。
当院では根管治療以外にも様々な処置でラバーダムを使用します。ラバーダムは治療する歯を守るとともに、強い消毒薬、器具などが患者様のお口の中にこぼれたり、落ちたりすることもなくなり、非常に安全に治療を進めることが可能となります。
歯の神経を取ると歯が弱くなるという事を聞いたことがあるかもしれませんが、虫歯が進行して腐ってしまった神経、痛みがおさまらなくなってしまった神経を残しても、ずっと痛みが続いてしまったり、歯の周囲の骨の中に膿を溜めてしまう根尖性歯周炎というさらに重篤な病気を招いてしまうため、取らなくてはいけない神経は除去することが必要です。
その時に、歯にダメージの少ない治療方法を選択し、少しでも歯が弱まることを回避することで、歯を長持ちさせる治療を心がけています。
当院で実際に治療した根管治療の症例について詳しくご紹介致しております。
このような専門的な知識とテクニック、設備を用いることで、今まで残すことが難しいと考えられていた歯を保存することが可能になってきました。
何度も腫れを繰り返している、痛みが全く取れない、他のクリニックで抜歯することになった、綺麗な歯を入れるための基礎工事をしっかりやっておきたいなど、歯を残すことについてどんな小さなことでもご相談ください。
少しでも歯のお悩みの解決の力になれれば嬉しいです。
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